スチレンボードと建築模型
こんにちは★
最近はすっかり暖かくなり、春の陽気ですね。
そろそろ桜も咲きだし、本格的に春になりますね。
建築模型で使うスチレンボードとは、「ポリスチレンフォーム」という一般的には住宅断熱材に用いられる発泡プラスチック素材を、看板などにも使用できるよう適度な強度を持たせてボード状にしたものです。
発泡スチロールの粒子をもっと細かく、高密度にした感じで、発泡スチロールと比べると発泡の度合いもかなり抑えられているので、表面も滑らかです。 材質は発泡スチロールと同様ですので、屋外での使用には向きません。
そして、スチレンボードは軽く、加工が容易で使い勝手のよい素材なので、自分で好きなサイズにカットして使えて、持ち運びがしやすいことも便利です。
建築模型はこのスチレンボードを使って作ることが多いのですが、このスチレンボードは切り方が大変重要です。スチレンボードの断面をきれいに切らなければ、模型がガタついてしまったり寸法が合わなくなってしまったりして、模型の完成度に大きく影響するのです。
スチレンボードのカットは工作用のカッターを使ってするのですが、カッターを普段使い慣れていない方にとっては、スチレンボードのような厚みのある素材を切ることは難しいと感じるかもしれません。
カッターでカットする際の注意点としては、まず、切り込む前にしっかりと刃の切れ味を見ることです。この当たり前といえるようなことを見落としてしまいがちですが、刃がボロボロの状態ではスチレンボード にコーティングしてある紙や糊もボロボロになってしまいます。切れ味が悪いと何度も刃を通すことになるので、綺麗な断面に仕上がりません。
次に、できる限り真上から力をかけることを意識してみてください。真上から力をかけることで、定規を持つ方の手をカッターで切ってしまうというケガの防止にもつながります。
そして、スチレンボードは厚みがあるため、一回のカットで一気に切ろうとすると、カッターを持つ手に力がかかりすぎて、真っ直ぐ切ることが難しいので、2回3回と分けて少しずつ深く切っていくことがコツです。
このように、カットの仕方から気を配る繊細な作業を経て、建築模型は仕上がります。
制作者にとって渾身の一品ともいえる建築模型を、多くの人に見て喜んでいただくことこそが、建築模型制作の醍醐味であり最大の喜びです。
